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来年の 【 青函帯2009 】 企画は
( → 企画趣意2/10のページ )
海峡を越えて函館港にあつまる漁船群、というコンテで
彼らを主役のひとつとしたい内容だが、
これについて、
すでに冬のうちからわたしは
あちこちまわって準備を進めており、
が、やはり先々で、
ののしられたりもしていたがそれは無理もなくて、
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ただいま世の中、
こと漁業界においても燃料高騰ストライキ盛りというときに
そのうえ夏の、イチバン本漁期の稼ぎ時に
、、、遊びに来いって云うの、
- おまえはばかか、
というわけで
*
たしかに
それらについては自信がないや、
どうしよう、、
・・・・ なーんて尻込みするかわりに、
では漁船へアクセスする前に
おなじシーメンであるヨットマンたちにチカラを借りて
空気をまずかたちづくってもらって、気運をあげとこう、
として、
photo by Captain Takino. from 勧進丸
この数ヶ月はヨット方面への奔走だったが、
おかげさまですてきな反応を得つつ、
現実的な作戦も進めていただきつつもありたれば、
では今月中にはいよいよ
漁船へのアクセスを本格開始しなくては、
と、半腰を上げてまんじりともしなかった矢先、
カンちゃんと会ったのさ
*
カンちゃんは市議会議員その他
顔見知りだった20年ちかく前とちっとも変わらない、
健康的な笑顔のお兄さんぶりを保っていることは
街のあちこちにある、色彩もデザインもヘンな、
顔アップの、無粋でつまらない、風景を害するたぐいの、
条例でどうにか規制してほしい公害的ポスターで
うかがい知ってはいたけれども
先日おこなわれた、
煉瓦倉庫のシンポジウムの客席で
われわれは互いの顔をみた
*
昨年の 【 キャバレー未完成 】 企画は
おまえがやってるとは知らなくて手伝えなかったから
来年のはオレ手伝うぞ、
ただ、カネはない
・・・ と、先に釘をさされてくやしい限りだが、
漁船の燃料コストだのご時世だの、
本漁期だのを、大人っぽく懸念してみたわたしに
彼がこう云った ( ような気がする )
「 おや?
今さらずいぶんキンタマの小さなことを、
云うね 」
*
- グサッ
- 漁師ってそもそも。
こう云うんじゃないか?
あースッカリくすぶったぜ。ニッポンごとな。
函館が開港150周年だてぇときに。
HNフェリーもああなっちまった。泣かせらあ。
オウ海の男に活気がなくて海の祝いができるか。
なんでえ、こんなご時世だからこそ、
ドカンといっちょう行ってヤローじゃねえか。
高けぇ燃料つかって函館まで海峡を渡れだと。
仕事じゃねえぜ、遊ぶのよ!そうそう、ばかをこくのよ。
俺たちがばかじゃなくて誰がばかやるんだ。
なんたってキャバレーだよ。ガハハ。
シーメン全員集合。俺もシーメンていうのか?
函館も、オツじゃあねえか。
腹巻に札束だと。ぬるめの燗にあぶったイカ!
俺たちの出番だ。ゆかずばなるめえ。ガハハ。
野郎ども、手土産のマグロか昆布でも釣りながら、
景気よく行ッたろうではないのてんだよ!! ガハハ。
函館の! 街の灯りがまぶしいねッたらよう!
イヤイヤ~、ガハハ。
( カンちゃんは函館ナマりで云ったが ↑
わたしの独断で、江戸ッ子調にしました、それより、
果たしてカンちゃんがこんな長広舌をしたかどうか? )
*
市議会が早く終わった彼と、
大沼で昼飯ミーティングということになり
うつくしく晴れた大沼湖畔をゆき、
セカンド・ファミリーの店で落ち合って
わたしは庭のハーブとステーキを、がっつり喰うよ、
いつもはシャトー・ブリアンだがこのときはサーロインだ
- 来たりくる漁師にそなえて、
脂肪もたくわえておく
蕎麦とかリンゴで済ませてる場合でない
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北海道最南端、M町長にメール
「 松前と函館間往復の漁船のコストって
タイヘン高いのですってね 」
・・・ 数分後、
なんぞしゃらくせえと云わんばかりの返信ありて曰く
「 こんど漁組の会合に呼ぶからおいで、
イッパツでキマルから 」
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わたしは、
じぶんのキンタマが小さくても
周囲の男たちのが大きいので大丈夫だとおもった
*
そうして気分が景気づいたところで
わたしはただちにひとり、
戸井町の漁組へ車をはるばる走らせて駆け込み、
しどろもどろに演説したところ、
はやくも苦々しく断られました。
チッ、つづく!
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