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tonbe la naige ...
あなたは 来ない
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やった。
イイ雪が降りだした。
先日までの、不如意な春のごときを冬は
耐えに耐えたみたいに、すばらしい雪が降り出した。
不愉快なるカフェメシを無理に済ませて、
( カフェメシ; ほとんどの場合マズいと相場が決まっている )
間に合わせの学問をむさぼりながら、
レストランの美味しさを恋うていると
外に気配がして雪が降り出した。
ただいまから露天風呂へゆくことにする。
このような雪の夜は、
どうしたって露天風呂に走ることに決めている。
そうして、
来週は極上の雪山へ入山だ。
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ビジネス・マナー及び、それに付随する接客スキルなるものを
自分の日常のベースにおく必要があるとおもっているところ、
某ホテルにて、とあるゼミが行われるのを発見し、
3日間カンヅメとなって、それを受けた。
ひととのコンタクト面においての失敗や失態は、
いつだって、そうとうな精神的ストレスとなってしまうものでしょう。
あとでこっそり頭をかきむしって、
「 アアアアア!!!!! 」 と捻転するでしょう。
ヤダヤダ。
こんど開かれるコロニアル・クラブのパーティでは、
ゲストの面々も錚々たることが予想されるから、
ホスト側としては粗相があってはならないとおもい、
( しかも、許されない年齢ともなってきている!! )
しっかりと受講してきました。
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ゼミ終了後、
移動する道すがら、大門小路を視察がてら通ってみると、
なんと不穏なことに、
4t トラックが付けてあり、運転手がその上に乗っかっている。
これは明らかに、我らが建築解体現場の光景なのですが、
ハッとしたわたしは、
すぐさまそちらの物件へまわり込んでみる。
すると、イヤーン果たせる哉、
わたしの大好きだった、古いアバラの物件が、
ワッシャラワッシャラと
ユンボのバケットによって崩されているところであった。
ああ、やっぱり大門はなくなってゆくのだ。
廃墟すら、思い出すらなくなって、
気配ばかりになる日が近いのだ。
情報によるとここら一帯に、近い将来、
10階建ての借り上げマンションが、建つとか建たないとか。
【 花街・大門 】 に、住宅が出来てしまう。
花街をなくした街が、
どういう衰退をたどるかは見えている。
アッ、ここではこういった言及は避けるので
もうよします。
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さていよいよパーティ前夜。
最後のチケをお届けしに、
国土交通省やら北斗市商工会会長宅やらへ出向き、
あちこち走り回った。
それから先日、
ほんのすこしハンパに教わったダンスは
すでにすっかり忘却しているのでおさらいにゆこうと、
合間に30分だけ時間を取り、
例の淫靡なるダンスホールを訪れる。
( 知ってるかい?
なんたって人間は、ひと晩で物事の57%、
一週間で80%を忘却してしまうんだよ、
コレ受け売りだけれども。 )
その後、
市民体育館の、そうとう古くて狭くて汚くて男臭い、
” 筋肉マニア御用達 ” みたいなトレーニング室へ駆け込み、
本番前夜の筋トレ。
昨今のオシャレなフィットネスクラブなんかと違って、
自分なりに筋肉を極めている級のマッスルたちでムンムン、
否ムキムキ、として混み合っていた、女子はゼロ、
わたし好みの、ストイックな部屋である。
当日は、成功した筋トレによる筋肉痛、
に包まれていたほうが、
すべての動作に意識が行き届く、というわけで、
わたしは、常に筋肉痛を伴っている心身の状態を、
じつは好んでいます。
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眠くなった。 もう帰らなくちゃ。
この店はいつも、
気だるくチェット・ベイカーが流れてるものだから。