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ヒュー、疲れたね。
バップへの回帰 なんかやめてショパンを探す。
そんなのあったかな。
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頼まれた仕事の調べ物、
仏領インドシナの街が必要になり、
なんらDVDを見ていて流れたショパンに、
やけに慰撫された早い朝。
たまには。
( DVDというのを機械で見るまでに手間取り、
まったくワケがわからなくて45分も損した。 )
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インスタント珈琲を淹れる。
それと、ビーフジャーキーをすこし。
珈琲になら、いくらかかってもいい、
というほど珈琲豆に凝っていた長い年月があって、
旅先でもよい焙煎家を探しては購入し、豆を挽き、ドリップした。
じつはいまはどうでもいい。
山で飲るみたいに、
パーコレータかインスタントかを選んだりする。
( ↑ これなどはまだカワイイほうで、
函館の知人O氏は室内にテントを張って暮らしている。 )
きょうはインスタント珈琲。
お湯を琺瑯のカップにゴボゴボと注ぎ、
さらにウィスキーをすこし足す。
ビーフジャーキィを、粗雑に喰いちぎる。
山小屋の外は猛烈な吹雪。(嘘)
わたくしのワイルドな休憩。
いやにばかで、たのしいなあ。
( ショパンは、やはりない。 )
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そもそも珈琲を落とすのが好きになったのは
十代の終わり、
TK氏の西荻窪にあった事務所の
キッチンを借りて淹れた珈琲を、
居合わせたドラマーの、やさしい古澤良次郎氏が、
ぶッちぎりで褒めてくれたから、だとおもう。
それまでは、
珈琲を落とすことくらい、
たぶんなんともおもってなかったっけ。
わたしの若い心は、そのときとってもうれしかった。
そして調子に乗ったんだね。
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それにしてもきょうは、
とっても足が痛いんだ。四頭筋にヒラメ筋。
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知人トライアスリート氏に触発されて
いきなりきのうから、朝のラン( ジョグだわ ) を始める。
これまではひたすらに筋トレ派だし、
ランといえば
ジム内でのトレッドミル・ランナー( しかもハンパ )
にすぎなかったが、いよいよ来たか、地面デビュー。
4:00の目覚ましアラームが鳴らなくて、
5:00に起きて二度寝し、
6:00に起きてプロテインを飲んで出発した。(遅
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地面とは、こんなにも走りにくかった。
前進やスピードアップに対して、
大地から膨大な阻止を受けている感じがする。
進んでる?
時速はたぶん7キロ程度しか出ないような。
( もしくは6.5くらいだったりしてひど過ぎるガーン!! )
ひとことでも、「 ホノルル 」 と
ほざいたことのある自分を、
ばかと怒鳴って撤回したい気分。
さて早朝の川風は
ばかみたいに寒いし走りにくいし、
スピードもフォームもダサそうだし、
ちっとも温まらないし、もう、さっさと帰りたかった。
あそこで折り返して、総距離は約2.8kmくらいでよした。
( ダサすぎる。 )
不本意ながら、おおいに、ひどく疲れたので、
帰宅してすぐにアミノ酸パウダーを
こぼしまくってあわてて飲んでお風呂。
やっぱりわたし、筋トレでいこう....。
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病院へゆき、
その足でバルに立ち寄って白ワインとイチゴを。
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あの病院の中庭はすごかった。
誰もいなかったけれど
なにかが渦巻いている。
庭の木にも、隅のほうにも、
こころに穴があいてしまうような、白い闇。
あれはなに、
- 山コブシ。
こうしてみるとまるで、魔法の木だ。
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古い精神病棟の
崇高なまでの静寂と淡い午後のひかり。
寝たきり患者のベッドサイドのラジオから
サン・サーンスが流れてくるのを廊下でしばらく聴く。
この光景は以前もどこかであった。
わたしは古い病院と、
そこにいる静かなひとびとが、すきだった。
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夕暮れの一杯のワインはおいしくて
なにか話したくて仕方のないことでもあれば、
君を呼び出すんだけど。
残念ながら、
ちっとも話すことなどなかったよ。