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記念に記しておこう
これまでに感じたことのない、
いっそうの闇夜を記念して
*
日曜日の16時30分
街が、
ぐんぐん、みるみるうちに、
この時刻に闇夜となり変わってゆくのを見ていたら
ざわざわと胸がさわいで、おそろしくなった
冬とはいえなんだ!
この夕暮れはあまりにも真っ暗ではないかしら!
黒くて厚い雲もたちこめているのだろう
向こうの山並みも見えない、
向こう、、、大沼や駒ケ岳の仲間たちはみんな、
生きてるだろうかとおもう
コールタールでベッタリに塗りつぶされた空気
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「 夜明け前がいちばん暗い 」
という表現がある
いよいよわたしもその暗さを味わっているのだ、
という気もして、
やおら複雑に脈打つような明るき展望も、
こころに射さないではない
とはいえこのときばかりはこの街の、
終焉、あるいはどん底を見ているようだった
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わたしはずうずうしい( で通っている )ので、
なかなか不安になどならない( とおもわれている )が、
この日、これにはちょいと動揺した
なにもする気が起きず、
先へ進める気がしなかった
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おそろしくなり、
コマヤ氏に電話したところ出なかった
出なかったがメールが来た
「 どうしたの 」
「 あまりに闇夜なので 」
・・・ 鋭敏に研ぎ澄まされた彼、
この闇を見たろうか、
それとも日曜だからTVで笑点を見てるんだな
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しばらく長いあいだ息を殺して大門の空を見ていた
きょうのタスクはストップ
夜の部、もう仕事はしない
食事も摂らない
すべてがたいへん面倒くさい
やめたやめた
ほんとうに、だめなんだ、自分ごときがどうあっても
・・・ 闇夜がそう云っている!
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そこへコマヤ氏から返信
「 輝け! 」
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わたしに慕われている某銀行支店長
後日、
氏の時間を割いてもらい、
来年の、【 青函帯2009 企画 】 の口座開設と、
以下の確認に出向いた
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1 「 不況不景気金融危機といってジッとしていることが
世の中の流れに乗っていて正しい立場なのであるか 」
2 「 みずから好景気を創出することは可能か 」
3 「 函館が、北海道を救うことは可能か 」
これに対して回答は、
1 「 ノー 」
2 「 イエス 」
3 「 イエス 」 だった
ふーん
ありがたい
そうとわかれば問題ないんだ
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そして氏は、猛禽類の眼差しでわたしに示唆する
「 大丈夫!動きなさい 」
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両者の、強く鋭い眼と、
それぞれ神の側からのひと声とに気を取り直し、
わたしはあらためて学ぶことにして
歴史と論語とをめくり出した
人生は、果てしないものだ
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きのうきょう、( に限らないが )
また大門の古き重鎮人物たちがポツポツと、
入院したりし出した
昨年の企画、【 廃墟キャバレー未完成 】 から、
そういう時の流れや世代の積み重なりを
この界隈を通してわたしはとても意識するようになった
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彼らが死ぬ前に、
どうしてもやらなければならないことが、
たぶんわたしたちには、ある
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