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今回の函館滞在中のルーティン、
その多くを占めるのが映像およびテキストの編集作業
失敗した
こういう、電脳的引きこもり作業は、
冬というすばらしい季節に持ってくるものでない
冬が、とてももったいないじゃないか
*
しばらく
A.D.( アク・ダイカン氏 ) の
勤務時間外において彼がゆるす限りは
『 アナログ・サイバー・電脳要塞サティアン 』
とでも呼ぶべき、彼の、青柳町にある秋葉原的自室を
昼に夜に訪れては篭もり、
多量の電磁波と、CO2と、
その他のさまざまな要素にもよって
( たぶん互いに ) 心身にダメージを受けながら、
つらく苦しいような、たのしいような、
分裂的な心地のする映像編集
またはひとり、
本という体裁にまとめるための
テキストの編集のほうにも、悶々
そうでなければ
色々な仕込みのために、
方々へ出向いての打ち合わせやプレゼンが
リフレッシュになるかとおもえば
1日中ひっきりなしに発声しつづけるのでこれもタイヘン
*
であるからして
ふだんより多く、
身体の管理のために、
努力してアクティヴィティの時間をネジ込まないと、
背中がまるくなって、或いは帯電して、死ぬ
★ 1クールでもいいからジムでの筋トレ、
★ 30分でもいいからトレッドミルでのラン、
★ コース3本でもいいからテレマーク・スキー
・・・・ といってマメに臨む
※ それであちこちにおいて、
「 噂によると君はスキー三昧ジム三昧だって 」
といわれるのは、ニュアンスとしてじつに、
微妙に違うんです、微妙に
こういう環境がすぐそばに、
あることはとてもさいわいだけれど
あまつさえ欲を云えば
小さなジムと小さな図書館のあるゲレンデに、
じぶんの小さなスタヂオがある、というのが現実的な夢
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過日の朝
鬱積していたものがスカッと抜けたような
とても機嫌のいい大晴れの天空
なにかを語りかけられているような、
ちょっとフツウでない、
万物の粒子の生き生きとあわ立っているような、
なんというか交感的なこういう日が、
まれにある
*
このような日は絶対に
どこかへ探検か、スキーか、屋外読書へでも
ゆかなければならないような風向きで
青味がかった山々のつらなりのその奥、
フル・ホワイトの駒ケ岳が
絶好調に輝いて天を衝くのを見る
ひとしきり、
えもいわれぬ豊穣な気分で
Mt.Nii.の丘陵地域をドライヴ
*
このようなウィークデイの朝に
わたしの電話に出てくれる人物は誰か、
として
早起きで、且つこの日はオフのM氏を選び、
さも機嫌よく、何してる、とたづねると
” 誰と彼と某が来るというから
俺はブランチの用意、
なんならお前の分も作るから来い ”
と、森の木々を背景にして自宅の厨房から、
やはりゴキゲンな声が返ってくるという、
たいへんすばらしい朝だったけれども
超人的にガマンした
*
残っているタスクを
こんなうつくしい日に
処理し終えなければならないため、
せめて駆け込むすぐそばの、しづかな店
陽が射し、
赤い屋根の雪がザザッと落ちた沈黙を喫し
そこへ珈琲を落としてもらって過ごしたあと
しんそこ残念な気持ちでふたたびPCの前へ戻る
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アイスブルーに金色、
わたしの格別に好きな冬の色が
どこにいても満ちていて
この色をもたらす冬を、とてもあいしている
*
東京生活を切り上げて
函館に戻ってきたというヨーイチ君とは
知り合って間もないが、
彼から先夜、きいたことをおもいだす
「 函館に戻って来てから
空がすごくキレイだったのでカメラを始めた 」
彼のファインダにも
この色がどこかに、
捕らえられているといいなとおもう
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