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わたしが15歳の頃から数年間、
仲良くしてもらっていたカントリー歌手兼教職S...
*
よくカントリー&ウェスタンや
アメリカの古いフォークソングなんかを
彼の上手なギターで一緒に、歌いまくったわ
声質が合うので、
ふたりでハーモニーを取るときは
相性がよかったとおもう
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当時は、
カントリーやオールドフォークを愛する仲間が
あちこちにあったので愉快だった
趣味としてはシブいジャンルであるから
当然ながらわたしは
どこへ行っても常に最年少だった
みんなして、
とにかく歌ってばかりいた
猛進する馬、みたいに歌えるのがカントリーの楽しいとこだ
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S...、
いつからか彼、
どこだったか遠く北海道の真ン中あたり、
大自然の中で
ホンモノの馬を飼うなんて生活をして久しいが
20年近くぶりにここ最近、
なぜだか連絡を取ったりし出した
*
おととい
キャバレー企画で世話になった店に
何度目かのお礼がてら、メシに立ち寄り、
( いちどタテマエ的に寄る程度では礼は足りん )
カウンタでひとり
ソイの刺身と自家製〆サバと焼サンマと
どっさりのツマとどっさりの大根おろしと
ご飯セット2膳とをガツガツと、どれもキレイサッパリ、
ものすごい勢いで喰らっているときに、
「 あんた本当に魚が好きなんだなあ 」
と云われ、じつのところ獣肉のほうが50倍好きだが
うん、とだけ答えて
電話に出る
*
ヤイお前のキャバレーのニュース、
いまTVで観たぞ
ぜんぜん変わってねえ、
顔も、目の動き方なんかも
ところでおいら昨日が誕生日、
47になった
「 47!?ハァッハッハッハッハッハ!! 」
なんだよお前だって
34だッてえんじゃねえか
*
そうか
じぶんの34も笑える
あのひとの38もあのひとの49もあのひとの56も
あのひとの73もあのひとの66も、笑おう
あまりにすばらしいので
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今回もキャバレーでプレイしてくれた、
我々のベーシスト、ヨネキも誕生日を迎えた
なにをどうハッスルしたのか、
55歳とともに彼、
( そう、55にも笑おう )
あのウッドベースのネックを折ッちまったとメールが来た
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そうして
あちこちに笑っているうちに
まさしくじぶんにも誕生日が来てしまい、
35になった
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今回のキャバレー企画では
アレコレとおおいに面倒を見ていただいた
敬愛する K...消防のひとたち、
Y氏と I氏から
こんな話を吹き込まれた
曰く -
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この街の消防士は、、
最初にじぶんの足で街中をすみずみまで歩いて
要所に点在する消火栓の位置をスッカリ、
頭に叩き込むのです
- その途中で
坂の名前の由来を覚えたりもしてね
だからさちよさん、
僕らはですね、
タクシーよりも街には詳しい
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フーン...
本当かしら
やけに牧歌的で愛らしいエピソードですね
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港やどっくを臨む
数々の傾斜のある西側
のらり、という風情で
猫くらいしか歩いていないような
呑気に日暮れて爽やかなる坂のまちあたりを
職務とはいえ
やっぱりのらりとしたフィーリングになって
消火栓の所在を確認して歩いている消防のひとたち
・・・ が、街のどこかに日々
まぎれ込んでいると空想するなら、
なんとなく、
架空の小さな村の
やさしい1コマでも見ているような、
人肌な心地がする
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そういうわけでわたしも坂道を歩きたくなって
( ウソ、車が登れないので )
重いジムニーをグランドレベルに停め、、、
長い登り坂を歩く
先日は夜であったので
ふたたび陽の残るうちに出直した、
坂の途中の、とある古い物件
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わたしはここに、
キャバレー廃墟備品を
一部でよいから移設させてもらえたらと展望している
さきほど市長宛てに
入魂文書を届けてきたばかり
ここから見える海も、いいわじつに
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数年前の誕生日に
とても尊敬するある人物から贈られた、
以下のことばを記念にシェアしよう、皆さんにも贈る
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黒田如水 『 水五則 』
1・ 自ら活動して他を動かしむるは水なり
2・ 常に己の進路を求めて止まざるは水なり
3・ 障害にあいて激しくその勢力を百倍しむるは水なり
4・ 自ら潔うして他の汚濁を洗い、
清濁合わせ容るる量あるは水なり
5・ 洋々として大海を満たし、
発して雲となり雨雪と変じて霧と化す
凍っては玲瓏たる鏡となり
しかもその性を失わざるは水なり
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