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あんたはオレ様を、めいっぱい利用していい -
と云ってくださる函館市役所の、
男気ほとばしる I氏のそのオファーに対応し、
「 函館に戻りましたので例の件よろしく頼もう 」
とメールすると
さっそく速やかに段取ってくださったのが
” 漁船に演歌にキャバレーときたら、俺 ”
という、元・官人であるところの K...社長との面会
【 青函帯2009
海峡野郎と海峡小町、アキ様とJAZZとキャバレーと 】
について、おもに漁船に関しての相談
*
その当日の男気氏、
大事な日にわざわざ携帯電話を忘れて出勤し、
きょう、何時の約束だったっけ?などと朝イチバンで
デスクの固定電話から確認があり、
現代ビジネス界において携帯電話を忘れたひと特有の、
なにかこう、不足したオーラをもって
( 名刺がないときも、そうなる )
ツカエナイ雰囲気で午後に現場へやってきて
重厚なしつらえの社長室へ、随伴してくれた
待っていたのは、
しびれるようなダミ声を黒々と低く響かす K...社長
「 あんたのことは、きいているよ
去年のキャバレーも、よくやった 」
いつものように
必要なプレゼンをぺらぺらと早口で、
途中に I氏の助け舟など受けながらも、
眼の前にグッと座っている、ドスの効いた黒い存在にまくしたてる
「 現在、数ある悩ましい問題のうちここで語るべくは 」
*
、、、対岸・大間町の函館への片思い関係。
、、フェリー問題。
、、、、、、、その民意。
、、函館を玄関口とした北海道の問題。
、、、、、その玄関口の、開港の意義。
、、、青函ツインシティという名の実質如何。
、、エトセトラ。
それらを踏まえたうえでの、
夏の本漁期のさなかの漁船誘致。
その心意気と必要性。
*
その合間合間に、I氏、
わたしの行動と進捗状況と難関などに、
第三者として触れる
「 シロートの彼女があちこち呼びかけに行って
ばかかと言われてヒンシュクを買うよりも、
水産の内情を知るクロートである行政側が呼びかけるには
ばかの質が違う、のでなかなか悩ましい、
というこちらの事情も、あるようです 」 I氏。
「 あるようです!! 」 わたし。
「 ・・・・・・・・!
・・・・・・ なんぞ何を云うか、あのなあ、
ここでこそ!!
行政が力を発揮しねぇで何が行政だ?
150年にたった1度の海のお祭りだってえときに、
ひとりの女に走らせて、
行政こそがモサクサしてるんじゃねえ、
海の町を、海の男を見せてヤレ!!
号令かけろ!旗を振れい!!
いっせいに沖止めをかけやがれ、
大々的な特別休暇だ!!
こんなご時世!だからどうした!!
だからこそだろうが?そうだべや?
それが出来ねえで、なにが150年、
なにが函館だッてんだ?エエ? 」
「 だッてんだ!エエッ!! ヒューその通りその通り!! 」
「 いいか、そうやって云ってこい、
イヤ俺が圧力をかけてやる! 」 と、
ただ黙って居るだけでも圧力なカンジのする圧力氏が
そのうえ増圧してわざわざ叫ぶ!
圧力!!ブシュー!!イェッ!!苦しい!!
社長室が圧力過多に満ち満ちて、
我々三人、一触即発!!
*
携帯電話忘れ氏と仲良く別れて
近くのカフェで文書をまとめつつ、
函館市役所内、とある Y次長へ電話する
「 Y氏、ほやほやの内部情報ですが
なんでもね、K社長という、おッそろしい圧力氏が、
行政たるあなたに、
一斉号令の圧力をかけるそうですよ、アツリョク!
ウッフッフ... 」
「 うっく、そこへ行ったか!
いや実は僕もね、君と以前話をしたあとでね、
きっとそういう方向に出る役目をしなければならないと、
僕自身いろいろ考えていたのですよ 」
*
ああ、『 圧力 』 、いい言葉だなあ・・・
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