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あけましておめでとう
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2006年末の早朝、
毎度の旅ごとに
ケージに入れられることに対して
異常な恐怖を感じては失禁する2匹の黒猫を
さんざ追いかけ回してようやく積んで
東京を発ちました、
車は、
快適なボルボでやってきたので
ひたすら北上するおなじみの東北道では、
いつもの過積載ジムニーと違って車を休ませる必要もたいしてなく、
びゅんびゅんブッ飛ばして、
あっというまの午後遅く、青森に着きました
地図が
なぜかみちのくに入るあたりでは毎度ながら
寂しく暗い曇天、または横殴りのアラレとなり、
CDが八代亜紀にチェンジするのを、
まるで必然みたいにさせますが、今回も同様でした
気分はすっかり東北、
もっと寂しく、もっと暗く、もっと厳しくあればいいし、
酒はぬるめの燗がいい
と盛り上がりきってフェリー乗り場へ着いたわけです
*
ところが前日、
寒冷前線の影響で
全便が運休となっていたということで
津軽海峡の運航はいまだ目処がつかず、
フェリー乗り場がてんやわんやを呈し、
ほとんど前日から出発を待っているトラック群であふれ返っていましたので、
もうこれはいつ海を渡れるのかわからない状態とみて、
さっさと温泉へ移動しました
夏のお盆時期の帰省では
可哀想なジムニーで
のろのろと20時間かけて青森に着いた挙句、
さらにフェリーのキャンセル待ちで13時間、なんてのを
炎天下に過ごしたりするのですから、
これくらいはもう、どうだっていいやと放擲しなければ、
うまく生きてはゆけません
*
が、
覚悟のわりには比較的早めの、
8時間後のフェリーに乗れたのでさいわいでしたが、
この船、
否、
この津軽海峡が惨憺たるありさまで、
これは遊園地の絶叫マシーンかとおもうほどの、
信じがたい大揺れの4時間、
よその赤ん坊なんかはあちこち、
ぐねぐねと転がってしまって気の毒でした
実は昨今、
都知事の石原慎太郎氏に用があってのっぴきならず、
ふだん小説はあまり好んでは読まないが
下準備として彼の著作( おもに海とヨット関連 )を
次々と速読で読み倒していたものだから、
海の恐ろしさに対しての
想像力とデータベースとがわたし、
並々ならぬほど逞しくなっており、
それはもう、完全に死を覚悟した4時間となりまして、
車中に残している黒猫たちが可哀想でなりませんでした
海での、想像を絶する阿鼻叫喚図ばかりが頭をめぐり、
あんなもの何冊も読むんじゃなかった、
知らなければ高イビキで、転がったって無神経に眠れたのに、と
こころから後悔したりして
*
早朝、
うっすらと白い函館に降りてよろめきつつ、
さっそくふたたび温泉へ浸かったあと、
セカンドファミリーの店へ顔を出し、
2006年末のシャトー・ブリアンの食べ納めも済ませました
と、まあ、こうして無事に
お正月ものらくらと、
やけにじれったくやり過ごして、今日も生きているから
どうぞよろしくお願い申します
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前置きはこれくらいにして、
というか長すぎるので前置きだけにしようとおもいます
ではまた後日
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ノートPCが、なぜかつながらないので
ネットカフェからの更新であります
これから泊りがけの、新年会に行くんです